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スマホが起動画面から進まない・遅い?その原因や対処法とは
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「スマホが起動できなくなった」
「起動させるためにはどのような対処法があるのだろうか」
このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか?
現代ではスマートフォンを日常的に使用しているため、使えなくなってしまっては困るという方も非常に多いでしょう。
本記事ではスマホが起動できない原因や対処法について分かりやすく解説します。
起動画面から進まなくなったときの参考にしてみてください。
Contents
スマホが起動できなくなる原因には、どのようなものが存在するのでしょうか?
主な原因は以下の5つです。
スマホが起動しない原因のひとつは、バッテリーの劣化です。
スマホのバッテリーは消耗品であり、充電と使用を繰り返すことで劣化していきます。
一般的にリチウムイオン電池の寿命は約2年〜3年です。
バッテリーが劣化すると、以下のような症状が現れることがあります。
バッテリーが極端に劣化している場合、充電しても起動するための十分な電力が確保できず、起動画面から先に進まなくなることがあるため注意しましょう。
スマホのOSやシステムに不具合が生じると、起動プロセスが正常に完了せず、画面が先に進まなくなることがあります。
このような現象は、OSのアップデート作業中の中断や大容量アプリのインストール後、あるいは同時に複数の重いアプリを使用した際などに発生しやすいです。
システムの不具合が原因の場合、以下のような症状が見られます。
さらに、特定のアプリ自体の不具合がシステム全体に波及し、起動に支障をきたすケースもあります。
このような症状が見られる場合は、ソフトウェアの不具合を疑うべきでしょう。
物理的な破損や故障もスマホが起動しない原因のひとつといえます。
とくに注意すべきは、スマホの心臓部ともいえる内部基板の損傷です。
スマホの内部基板には、指の爪ほどのICチップが高密度に詰め込まれており、スマホの動作に不可欠な役割を果たしています。
ただし、たった1つのチップに不具合が生じただけで電源が入らなくなったり、起動途中で止まったりといった症状が現れるほど繊細な部分です。
このような基板の故障は、スマホを落下させた際の衝撃や水没による腐食、また不安定な電源からの充電による過電流などが原因となりえます。
さらに、充電端子の損傷や断線、電源ボタンの機能不全も、スマホが起動しない原因になります。
日常的な使用でハードウェアの故障を防ぐには、保護ケースの使用や水回りでの取り扱い注意、純正または認証された充電器の使用など、基本的な保護対策を講じることが重要です。
スマホにおける起動問題の中でも見落としがちなのは、SDカードやSIMカードの接触不良です。
Androidには、SDカードやSIMカードを認識できなくなった場合、自動的に再起動するよう設計されているデバイスが存在します。
そのため、カードと端末の接触部分に問題があると、スマホが「カードが取り外された」と誤って認識することで、再起動を繰り返してしまうことがあるのです。
対照的に、iPhoneではSIMカードの接触不良が起きても即座に再起動することはありません。
起動の問題に直面した場合は、SDカードやSIMカードを一度取り外して、接点部分を確認してみることをおすすめします。
電源が入らない症状として、「スリープ中のフリーズ」が原因の場合もあるでしょう。
スマホはスリープ状態になっていても、バックグラウンドではさまざまなプロセスが動作しています。
この状態でシステムがフリーズすると、画面は真っ暗なままで、電源ボタンを押しても反応しなくなりますが、実際には内部で起動した状態が続いています。
画面が暗いままでも着信音が鳴ったり、通知時に振動したりする場合は、スリープ中にフリーズしている可能性が高いでしょう。
このような状況では、強制再起動が効果的なことが多く、それでも解決しない場合は、画面関連のハードウェア故障の可能性もあります。
ここからは、スマホが起動しない場合に試すべき対処法を7つ紹介します。
スマホが起動しない状況に直面したときは、十分な時間をかけて充電しましょう。
バッテリーが劣化している端末では、画面に表示される残量と実際の容量にズレが生じていることがあります。
まだ電池残量があるように見えても、実際には起動するのに十分な電力が残っていない可能性があるのです。
充電する際は最低でも30分から1時間は継続しましょう。
ただし、水没した形跡がある場合は充電を避けてください。
内部に水分が残っていた場合、充電時に回路がショートすることで、修復不可能な損傷を与える恐れがあります。
1時間充電しても起動しない場合は、他に原因があると考えられます。
スマホが起動しない問題に直面したとき、見落としがちなのが充電器自体の不具合です。
長時間充電しても反応がない場合、原因はスマホ本体ではなく、充電に使用しているケーブルやACアダプタにある可能性があります。
充電ケーブルやACアダプタは日常的な使用で徐々に劣化していきます。
とくにケーブルの根元部分は頻繁に曲げられることで内部の導線が断線しやすく、外見上は問題なく見えても、電力をうまく伝導できなくなっていることがあるでしょう。
このような状況では、別の充電器セットに交換することをおすすめします。
とくに信頼性を求める場合は、使用している端末メーカーが提供する純正の充電器を使用すると良いでしょう。
スマホがうまく起動しない場合は、SIMカード・SDカードの清掃や抜き差しを試してみましょう。
スマホを使用していると、カードスロット内部に微細なホコリや汚れが蓄積することがあります。
また、湿気の多い環境では、カードの金属接点部分が酸化して接触不良を起こす恐れもあるでしょう。
このような状態が進行すると、単なる起動の問題だけでなく、内部基板への悪影響も懸念されます。
対処法としては、デバイスの電源を切った状態で、専用のピンを使ってSIMカードやSDカードをスマホから取り出して、金属部分の汚れを柔らかい布で優しく拭き取ります。
同時に、カードスロット内部も可能な範囲で清掃しましょう。
スマホの容量不足も起動トラブルを引き起こす要因となるため、不要なアプリは削除するようにしましょう。
特にゲームアプリの場合、追加データのダウンロードにより、初期サイズより数倍の容量を消費することもあります。
このような状況に対処するには、使用頻度の低いアプリや大容量のアプリを思い切って削除することが効果的です。
また、大容量アプリの代わりに軽量版アプリを利用したり、オンラインストレージサービスを活用して写真や動画を外部保存したりすることで、スマホ内の空き容量を維持できるでしょう。
スマホがフリーズしてまったく反応しなくなった場合は、強制再起動を実施してみましょう。
システムを強制的にリセットすることで、軽微なソフトウェアの不具合が解消される場合があります。
強制再起動は機種によって操作方法が異なるため、お使いのスマホにあった手順を確認することが重要です。
iPhoneの強制再起動方法は以下の通りです。
Androidに関しては、機種によって強制再起動の操作手順が変わるため注意しましょう。
強制再起動を行っても、写真やアプリなどのデータが消えることはないため、安心して実行できます。
上記の対処法を試しても改善が見られない場合、最終手段として初期化を検討しましょう。
ただし、バックアップを取れていない状態で初期化をした場合、連絡先・写真・アプリ・メッセージなど、あらゆる個人データが完全に消去されてしまいます。
初期化を決断する前に、クラウドサービスやパソコンへのバックアップが可能かどうか確認しましょう。
ただし、起動しない状態ではバックアップ自体が難しいことは理解しておく必要があります。
自分でできる対処法をすべて試しても起動しない場合は、専門家の手に委ねるべきでしょう。
修理方法を選ぶ際には以下のような選択肢があります。
修理に出す前に、可能であれば見積もりを取得して、修理にかかる費用と期間を確認しておきましょう。
高額な修理費用が提示された場合は、新しい端末の購入を検討した方が経済的なケースもあります。
ここまで、スマホが起動できない原因や具体的な対処法について解説しました。
スマホが起動画面から進まなくなる原因は、バッテリーの劣化やシステムの不具合、ハードウェアの故障などさまざまです。
まずは原因を特定してから、自分でできる対処法を試してみましょう。
また、「起動しなくなった」「データが消えた」という事態を避けるためにも、日頃からクラウドやパソコンへのバックアップを定期的に行うことをおすすめします。
万が一のときに慌てないよう、この記事で紹介した対処法を参考に、スマホのトラブルに備えておきましょう。
株式会社GO REPAIR 代表 森井優介
5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペアを設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したGOリペア協会の代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。