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スマホのバッテリー交換はどこで?費用相場と最適な依頼先を解説

スマホのバッテリー交換はどこで?費用相場と最適な依頼先を解説

「スマホのバッテリー交換はどこで頼めばいいの?」

「バッテリー交換には大体いくらかかるのだろうか?」

スマホのバッテリーが劣化した場合の交換先や費用相場について、あまり詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、スマホのバッテリー交換を依頼できる場所や費用相場、交換すべきタイミングの見極め方まで、スマホに詳しくない方にもわかりやすく解説します。

状況にあった最適な交換先が見つけ、安心して快適なスマホライフを取り戻すために、ぜひ参考にしてみてください。

スマホのバッテリー交換を依頼する場所3選

スマホのバッテリー交換は、主に以下の場所で依頼できます。

  • 携帯ショップ
  • 修理専門店
  • 家電量販店やメーカー

それぞれに特徴があるため、自身の状況にあわせて選ぶようにしましょう。

携帯ショップ

バッテリーの不具合が起きたときの相談先として、多くの方が最初に思い浮かべるのは、スマホを購入した携帯ショップではないでしょうか。

ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルといった大手携帯電話会社で購入したスマホは、各キャリアショップに持ち込むことでバッテリー交換の相談や依頼が可能です。

保証プランへの加入状況など、購入時の契約内容によって、交換費用や修理期間、代替機の貸し出し有無といったサービス内容が変わってきます。

ただし、店舗によっては即日交換に対応しておらず、その場合は修理センターへ送るため1週間程度スマホを預ける必要があります。

不安な方は、来店前に契約内容を確認したり、店舗へ問い合わせたりしておくと安心です。

修理専門店

スマホのバッテリー交換は、街中にあるスマホ修理専門店でも依頼できます。

スマホ修理専門店の場合、迅速な対応が可能なだけでなく、他の依頼先と比べて修理費用が安価な点が魅力です。

しかし、メーカー非公認のお店でバッテリー交換をすると、純正品以外のパーツが使用されたり、メーカー保証やサポートが受けられなくなったりするリスクがあります。

メーカーの保証を残しておきたい方は注意しましょう。

家電量販店やメーカー

近くの家電量販店や、スマホのメーカーも依頼先の1つとなります。

iPhoneの場合、Appleの「正規サービスプロバイダ」として認定されている一部の家電量販店で、正規のバッテリー交換サービスが受けられます。

Apple Storeが近くにない場合でも、こうした認定店で同等のサービスが受けられる可能性があるため、近くの店舗が認定されているか確認しておくと便利です。

ただし、たとえApple製品の正規販売店であっても、「正規サービスプロバイダ」に認定されていなければ、店頭での修理は受け付けてくれません。

また、Androidスマホのメーカーに直接依頼する場合は、メーカーの公式Webサイトから修理を申し込む必要があります。

スマホのバッテリー交換の費用相場

スマホのバッテリー交換の費用相場

バッテリー交換にかかる費用は、使用しているスマホの機種や加入している保証サービスによって大きく異なります。

  • iPhone
  • Android

それぞれの費用相場について、詳しく見ていきましょう。

iPhone

iPhoneのバッテリー交換費用は、モデルによって異なります。

主なモデルのバッテリー交換費用の目安は以下の通りです。

モデルバッテリー交換費用(税込)
iPhone 16 Pro Max・16 Pro・17 Pro Max・17 Pro・iPhone Air19,400円
iPhone 14シリーズ・15シリーズ・16・16e・16 Plus・1715,800円
iPhone XR・11シリーズ・12シリーズ・13シリーズ14,500円
iPhone 7・8・SE(第2・第3世代)11,200円

【参照】Apple iPhoneバッテリーの交換

ただし、以下の条件に該当する場合は無料でバッテリー交換を依頼できます。

  • 製品購入から1年間のApple製品限定保証の対象
  • 保証サービス「AppleCare+」に加入しており、バッテリーの蓄電容量が本来の80%未満に低下している場合

AppleCare+は製品購入日から30日以内に加入でき、保証を継続できます。

規約や料金は変更されることがあるため、Appleの公式サイトで最新情報を確認するようにしましょう。

Android

Androidスマホのバッテリー交換費用や保証内容は、契約している携帯電話会社やスマホのメーカー、機種によって異なります。

キャリアから購入したスマホは、基本的にそのキャリアショップへ修理を依頼します。

一方、Google Pixelシリーズなどメーカーから直接購入したスマホは、メーカーに直接修理を依頼するケースが多いです。

メーカーに有料でバッテリー交換を依頼する場合、費用は8,000円〜20,000円前後とされています。

また、キャリアやメーカーが提供する保証サービスに加入している場合、一定の条件を満たすことで交換費用を抑えられる場合があります。

詳しくは各社の公式サイトを確認してみてください。

スマホのバッテリーを交換する目安

スマホのバッテリーを交換する目安

スマホに内蔵されているリチウムイオンバッテリーは消耗品であり、使用していくうちに劣化していきます。

以下のような症状が現れたら、バッテリー交換を検討するサインかもしれません。

  • 電池切れまでが早くなる
  • スマホが熱くなる
  • スマホの電源やアプリが急に落ちる
  • 長い時間充電しても溜まらない
  • バッテリーが膨張している

電池切れまでが早くなる

バッテリー交換のサインとして、充電の減りが極端に早くなる点があげられます。

バッテリーの性能が低下すると、充電できる最大容量が小さくなってしまい、たとえ100%まで充電してもすぐに電力を使い切ってしまうのです。

スマホのバッテリーには寿命の目安となる充放電サイクルがあります。

充放電サイクルとは、バッテリーを100%まで充電し、その電力を使い切るまでの過程です。

このサイクル数が約500回を超えると、バッテリーの劣化が急速に進む傾向があります。100%まで充電してもバッテリーが急速に減るようになった場合は、バッテリーの交換を検討してみてください。

スマホが熱くなる

バッテリーが劣化すると、動画視聴やゲームといった負荷の高い操作をしていないときでも、スマホ本体が熱くなる場合があります。

発熱した状態でスマホを使用し続けると、バッテリー内部にガスが発生し、バッテリーの膨張や発火につながる場合もあるため非常に危険です。

使用中に本体が以前よりも明らかに熱くなったと感じる場合は、バッテリーが深刻なダメージを受けている可能性があるため、早めにバッテリーを交換するようにしましょう。

スマホの電源やアプリが急に落ちる

スマホを操作していないにもかかわらず、使用中のアプリが強制終了したり、突然電源が切れたりする場合は、バッテリー交換の目安かもしれません。

こうした不具合の一因として、バッテリーの劣化によって起こる「電圧の低下」があげられます。

バッテリーの電圧が低下した場合、電流の供給が不安定になり、スマホが動作するために必要な電力を安定して送れなくなります。

その結果、突然のシャットダウンやアプリの強制終了といった不具合が発生するのです。

OSやアプリのアップデートで改善することもありますが、状況が変わらない場合はバッテリーの不調を疑いましょう。

長い時間充電しても溜まらない

充電に時間がかかったり、充電マークは出ているのに残量が増えなかったりする場合も、バッテリーの劣化が疑われます。

ただし、充電がうまくいかない原因はバッテリー以外にも考えられます。

まずは、Apple純正やメーカー純正の充電器とケーブルを使用しているか確認しましょう。

また、充電アダプターがコンセントにしっかり差し込まれているか、充電ポートにホコリやゴミが詰まっていないかも確認してみてください。

別の純正ケーブルやアダプターを試したり、ポートを掃除したりしても状況が変わらない場合は、バッテリー自体が劣化して電力を蓄えられなくなっている可能性があります。

バッテリーが膨張している

バッテリーの劣化が進むと、バッテリーそのものが内部で膨張し、変形する場合があります。

スマホの内部は、余計なスペースがほとんどない状態で各パーツが配置されています。

そのため、バッテリーが劣化して膨張すると、内部から液晶パネルや背面パネルを押し上げる形になり、画面が浮いてきたり本体に隙間ができたりするのです。

さらに、バッテリーの変形が進むと、液晶パネルや他の部品が破損する可能性もあります。

バッテリーの膨張が疑われる場合は、ただちに使用を中止し、早急に修理や交換を依頼するようにしましょう。

バッテリーの劣化状況をチェックする方法

バッテリーの劣化状況をチェックする方法

体感的な不具合だけでなく、スマホの設定画面からバッテリーの状態を確認する方法があります。

  • iPhone
  • Android

それぞれの確認方法を見ていきましょう。

iPhone

iPhoneでは、「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態と充電」または「バッテリーの状態」の順にタップしてください。

表示された画面の「最大容量」という項目に、現在のバッテリー性能が表示されます。

iPhoneは、フル充電サイクルを500回繰り返した後も、本来のバッテリー容量の最大80%を維持するように設計されています。

この数値が80%を下回っている場合は、交換を検討する目安です。

ただし、数値が高くても充電の減りが早いなど不具合を感じる場合は、早めに交換するとよいでしょう。

Android

Androidスマホの場合は、メーカーや機種によってバッテリー状態の確認機能の有無や名称が異なります。

多くの機種では、「設定」アプリ内の「バッテリー」や「電池」といったメニュー、あるいは「システム」>「端末情報」などから、バッテリーの状態を確認できるでしょう。

たとえば、Galaxyの場合は、「設定」アプリ内の「端末情報」>「バッテリー情報」から、バッテリー性能の項目で充電能力の状態を確認できます。

なお、機種によっては最大容量のような具体的な数値が表示されないものもあります。

詳細は使用しているスマホの製品ページや取扱説明書を参照してみてください。

スマホのバッテリーを交換する前にすべきこと

スマホのバッテリーを交換する前にすべきこと

バッテリー交換を依頼する際は、修理中に万が一の事態が起きても対応できるよう、事前の準備が不可欠です。

  • データのバックアップを取る
  • 設定を変更する

最低限、この2点は実施しておきましょう。

データのバックアップを取る

バッテリー交換の作業中や、その後の動作確認の過程で、予期せぬトラブルによりスマホを初期化しなければならない場合があります。

初期化によって写真や連絡先、アプリなどの大事なデータが消えてしまわないように、バッテリー交換を依頼する前にはデータのバックアップを取りましょう。

主なバックアップ手順は以下のとおりです。

iPhoneiPhoneをWi-Fiに接続する
「設定」>上のユーザー名>「iCloud」の順にタップする 「iCloudバックアップ」>「今すぐバックアップを作成」をタップする
※「このiPhoneをバックアップ」がオンになっていることを確認
Android「設定」を開く
「Google」または「システム」など>「バックアップ」をタップする 「今すぐバックアップ」をタップする
※「Google Oneバックアップ」がオンになっていることを確認

【参照】Apple iCloudでiPhoneやiPadをバックアップする方法

上記以外にもバックアップ方法は多数あるため、自分にあった方法で確実にバックアップを取りましょう。

設定を変更する

バッテリー交換や修理の際に初期化されると、スマホに登録していたクレジットカード情報や交通系ICカードの設定などもすべて消去されます。

しかし、サービス提供者側にはスマホと紐づいた情報が残っているため、初期化後に同じスマホで再登録しようとしても、エラーが出て利用できなくなる場合があるのです。

こうしたトラブルを防ぐため、バッテリー交換を依頼する前は、スマホに紐づいたカード情報の削除や、スマートウォッチとの連携解除などを済ませておきましょう。

また、iPhoneの場合「iPhoneを探す」機能をオンのまま修理に出すと、アクティベーションロックがかかってしまうため、必ずオフにしてください。

スマホのバッテリー劣化を防ぐ方法

スマホのバッテリー劣化を防ぐ方法

バッテリーは消耗品ですが、以下のように日々の使い方を少し工夫するだけで、劣化のスピードを緩やかにすることが可能です。

  • 充電しながら使用しない
  • 使用環境や使用場所に注意する
  • 純正の充電器を使用する

充電しながら使用しない

バッテリーが減ってきたとき、充電ケーブルを挿したまま動画を見たり、ゲームをしたりする「ながら充電」は、バッテリーにとって大きな負担となります。

充電しながらスマホを使用すると、充電による発熱とアプリの使用による発熱が同時に発生し、本体が通常よりも高温になりやすくなります。

リチウムイオンバッテリーは熱に弱く、高温状態が続くとバッテリーの劣化を早める原因となるのです。

充電中はできるだけスマホの操作を控え、充電が終わってからケーブルを外して使用することを心掛けましょう。

使用環境や使用場所に注意する

極端な温度環境は、バッテリーの性能低下や劣化に直結します。

Appleは、iPhoneの使用に適した周囲の温度を0℃〜35℃の場所としています。

たとえば、真夏の閉め切った車内や冬場に暖房器具の温風が直接当たる場所にスマホを放置すると、バッテリーが許容範囲を超える高温にさらされ、劣化が進む場合があるでしょう。

また、水没やスマホの落下といった物理的な衝撃も、バッテリーの劣化や故障、さらには発火の原因となることがあります。

スマホを高温・低温環境にさらしたり、水に濡らしたり落としたりしないよう、取り扱いには十分注意しましょう。

【参照】Apple iPhoneやiPadが高温または低温になりすぎた場合

純正の充電器を使用する

スマホの充電器は、家電量販店やコンビニなどで安価なものが販売されています。

しかし、メーカー純正品ではない充電器は、純正品と電圧や電流の仕様が異なる場合があり、スマホやバッテリーに最適化されていない可能性があります。

不適切な電圧で充電を続けると、バッテリーに余計な負荷がかかり、劣化の原因となる場合があるのです。

バッテリーの劣化や安全性が気になる場合は、できるだけスマホ本体のメーカーが販売している純正の充電器やケーブルを使用するのがおすすめです。

なお、Appleには「Made for iPhone」(MFi)という認証制度があり、商品の信頼性を示す1つの基準となります。

まとめ

ここまで、スマホのバッテリー交換を依頼できる場所や費用相場、交換の目安について解説しました。

  • 交換場所は「携帯ショップ」「修理専門店」「メーカー・家電量販店」が主な依頼先で、それぞれスピードや費用、保証内容が異なる
  • 費用相場は機種やメーカーによって幅がある
  • 「充電の減りが早い」「異常な発熱」「急なシャットダウン」などのサインが出たら交換の目安
  • ながら充電や高低温環境での使用を避け、純正充電器を使うことでバッテリーの劣化を遅らせることが可能

スマホのバッテリーは消耗品であり、長い間使用していると何らかの不調が出やすくなります。

この記事を参考に、自身のスマホの状態をチェックし、予算や時間などを考慮して、最適なバッテリーの交換先を選びましょう。

よくあるご質問

バッテリー交換はどこに依頼すべき?それぞれの違いは?

主な選択肢は「携帯ショップ」「修理専門店」「メーカー/家電量販店(正規プロバイダ含む)」の3つです。

  • 携帯ショップ:契約や保証と連動しやすい/代替機ありの場合も。
    ただし即日対応不可の店舗も多く、センター送りで数日〜1週間預かりになることがあります。
  • 修理専門店即日・低コストになりやすい。
    一方で非純正部品の可能性や、メーカー保証の対象外になるリスクに注意。
  • メーカー/家電量販店(正規)純正部品・高品質で安心。
    費用は高め&預かり期間がかかることがあります。iPhoneは正規サービスプロバイダ対応店の有無も要確認。

迷ったら:保証を活かしたい→正規(携帯ショップ/メーカー)早く安く→修理専門店が目安です。

バッテリー交換の費用相場はいくら?
  • iPhone:モデルにより約11,200円〜19,400円が目安。
    ※Apple製品限定保証内/AppleCare+加入かつ容量80%未満なら無償または安価になるケースあり。
  • Android:メーカー・機種や依頼先により約8,000円〜20,000円前後が目安。

同じ機種でも依頼先・保証加入状況で費用は大きく変わります。来店前に保証の有無見積もりを必ず確認しましょう。

交換のタイミングは?事前にやっておくことは?

交換の目安

  • 減りが極端に早い・突然のシャットダウンが増えた
  • 発熱が多い/膨張の疑い(画面や背面が浮く等)は即停止・早急に交換
  • iPhoneの最大容量80%未満や、充放電サイクル約500回超の目安

交換前の準備

  • データのバックアップ(iCloud/Google・PC等)
  • iPhoneは「iPhoneを探す」をオフApple Pay等の支払い情報を一時削除
  • Androidは各種決済・認証アプリの連携解除や再登録手順を確認

発熱や膨張がある場合は使用を中止し、自己分解はせず専門店または正規窓口へ。

この記事の監修者

出張スマホ修理会社の株式会社GOREPAIR代表「森井」

株式会社GO REPAIR 代表 森井優介

5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペアを設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したスマホリペアアカデミーの代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。