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スマホのバッテリーが膨張する原因とは?危険性や対処方法について
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スマホを普通に使っていただけなのに本体が膨らんで焦ったという経験がある人も多いのではないでしょうか。
厳密にはスマホのバッテリーが膨らんでいるのですが、バッテリーが膨張したまま使い続けるのは危ないので、すぐに修理や交換などの依頼をしてください。
今回の記事では、スマホのバッテリーが膨張する原因や対処法を解説します。
スマホが膨らんで不安な方は放置せずに、スマホ修理店などに相談をしましょう。
Contents
スマホのバッテリーは使い続ける中で膨らむことがあり、この症状についてはドコモでも公式に注意喚起をしています。
「電池は消耗品です。充放電を繰り返すことで性能が徐々に劣化し、場合によっては電池が膨らむことがあります。」
引用:ドコモ-電池について-
スマホのバッテリーが膨張したまま使い続けることはとても危険なので、速やかに修理や交換に出してください。
では、具体的に使い続けるリスクを詳しく見ていきましょう。
スマホのバッテリーに使用されるリチウムイオン電池は、通常時に使用する上では安全なのですが、バッテリーが膨らんだ状態で使い続けると発火などのリスクが生じます。
バッテリーの膨張によって内部部品が破損したり、傷ついたりすることで、発火を伴う可能性があるため使い続けるのは控えましょう。
もちろん発火が生じる可能性は低いと言えるのですが、ニュースなどでスマホが発火・爆発した事例が取り上げられたこともあるため、危険を避けるためにも使用を続けず適切な対応をしてください。
バッテリーが膨らんで本体に隙間が生じてしまい、水が侵入しやすくなることで故障リスクが上がってしまいます。
スマホは本来密閉した状態になっているため、多少水に濡れても大丈夫なように設計されていますが、バッテリーの膨張によって隙間ができると水分が簡単に侵入するため故障に繋がりやすくなります。
スマホのバッテリーが膨張することでバッテリー自体だけでなく、他のパーツにも圧が加わって故障や破損の原因になる可能性があります。
バッテリーが膨張するだけであれば、バッテリー交換のみで対処できる可能性はありますが、使用を続けて他のパーツにも故障が生じると修理対応ができないことも出てきます。
バッテリーの交換だけで済んだのに、買い替えを余儀なくされるケースもあるので、使い続けるのではなく速やかに修理に出すようにしましょう。
スマホのバッテリーが膨張する主な原因を解説します。
いきなりバッテリーが膨らむと不安に感じてしまいますが、原因が分かっていれば冷静に対処できるはずです。
簡単に説明するとバッテリーが膨らむのは寿命による劣化が主な原因と言われています。
厳密には、バッテリーの劣化に伴い内部が酸化することでガスが発生することが膨張に繋がっていると指摘されています。
「リチウムイオンポリマーバッテリのセル内部では、劣化に伴い、電解質が酸化しガスが発生します。そのため、バッテリセルが寿命に近づくと、バッテリパックが膨らむ場合があります」
引用:HP-HP ノートブック PC – バッテリパックの膨らみについて-
バッテリーはガスが外部に漏れないよう内部が密閉された設計になっているため、ガスによる圧で膨らむことがあります。
劣化以外の理由として、バッテリーに強い衝撃が加わることで本体が膨らむとも言われています。
特に、買ったばかりのスマホでバッテリーの劣化が考えられない状態で、バッテリーが膨らんでいる場合、何らかの外的な衝撃が原因と考えられるでしょう。
スマホのバッテリーが膨張したら使用を続けずに交換や修理を依頼してください。
膨らんだ状態を放置すると状態がさらに悪化するため、速やかに対処する必要があります。
また、修理や交換にもさまざまなパターンがあるので、それぞれについて詳しくみていきましょう。
メーカーが提供する保証サービスや、スマホ会社が提供する保証オプションを利用すれば、安く修理対応が受けられます。
一般的にメーカー保証の場合、購入後1〜2年以内など期間が限定された形で保証が提供されます。
スマホ会社では月額制の有料オプションとして端末補償が受けられるサービスが提供されており、バッテリー交換などの対応が安く受けられます。
スマホの修理を専門に扱っているプロの修理サービスを受けるのもおすすめです。
メーカーの保証期間外やスマホ会社のオプションに入っていない場合は、スマホ修理店に依頼する方が安く修理できる可能性が高いです。
バッテリー交換の他に修理が必要な箇所があれば、それも対応してくれますし、即日で対処してくれるお店も多いのでスマホが使えない期間を最小限に抑えられます。
自分でバッテリー交換などの修理を行うという選択肢もありますが、基本的にはおすすめできません。
工賃がかからず安く済ませられる一方で、失敗して状態がさらに悪化する可能性もありますし、失敗した際の保証もありません。
状態が悪化したスマホの修理を依頼すると、当初の費用よりも高額になってしまう場合が多いため、スマホの修理はプロに任せるのが無難です。
スマホのバッテリーが膨張した際に以下の行為をしてはいけません。
応急処置で対処するのではなく、速やかに修理を依頼するようにしてください。
膨らんだバッテリーに対して隙間ができた本体をテープなどで押さえつけてはいけません。
膨張の原因はバッテリー内で発生したガスにあるため、それを無理矢理押さえつけると圧力がかかり、発火などの危険を招きます。
膨らんだバッテリーによってスマホの側面に隙間ができた箇所に接着剤をつけて閉じようとするのもNGです。
画面などが浮いて気になるかもしれませんが、接着剤で固定しようとすると液晶を傷めて更なる故障を招く可能性があります。
スマホのバッテリーが膨張するのは劣化が大きな原因なので、普段から劣化を早めない使い方を意識する必要があります。
では、劣化を早めずバッテリーが膨らむのを防ぐには、どのような使い方をすれば良いのか詳しく解説します。
充電をしながらスマホを使用するいわゆる「ながらスマホ」をするのは控えましょう。
スマホの充電と使用による放電を同時に行っていると、バッテリーに負荷がかかってしまい劣化を早めてしまいます。
充電がないと不安になる気持ちは理解できますが、充電している時はできるだけスマホを触らないようにしてください。
充電が100%の状態になっているのに、充電を続けていると過充電になってしまいバッテリーの劣化を早めてしまいます。
就寝時にスマホを充電している方も多いですが、100%の状態で長時間充電が続けられるため、過充電による劣化を招きやすいと言われています。
スマホを利用する際には80%~90%の状態まで充電をして使いながら、40%程度で充電を始めるぐらいの意識を持つとバッテリーの負担も減らせるでしょう。
高温な環境でスマホを使用・保管するとバッテリーに負荷がかかって劣化を早めてしまいます。
例えば、直射日光が当たる車のダッシュボードの上に置きっぱなしにしたり、夏の熱い日に通気性の悪いポケットに入れたままにしたりなど、高温の状態での使用・保管が続くと良くありません。
夏場の利用には特に注意が必要ですし、スマホが熱くなっていると気づいたら、適度に休ませるようにしましょう。
スマホのバッテリーが膨張する原因と対処法を解説しました。
バッテリーが膨らんだ場合、そのまま使用を続けることはせず、速やかに修理を依頼しましょう。
修理の依頼が早ければ早いほど、故障範囲も少なく済みますし、修理や交換もスムーズに終わるはずです。
スマホのバッテリーが膨らむと焦ってしまいますが、今回の記事を参考にしてお近くのスマホ修理店などに相談してみてください。
株式会社GO REPAIR 代表 森井優介
5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペア設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したGOリペア協会の代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。