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寒いとスマホバッテリーの減りが早いのはなぜ?注意したいスマホの寒さ対策について
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スマホが熱くなるとバッテリーの減りが早くなるので、寒い冬などは逆にバッテリーの減りが遅くなり長持ちするようなイメージがあります。
しかし、寒い日に限っていつもより早くバッテリーが無くなったような経験はありませんか?
ここでは、寒い日にスマホバッテリーが早く減る原因やスマホバッテリーの寒さ対策、スマホバッテリーが早く減る際に行ってはいけない注意点などを解説します。
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寒い季節にスマホバッテリーの減りが早くなる原因は、次のようなことが挙げられます。
多くのスマホバッテリーは、リチウムイオンバッテリーが採用されています。
説明書などの注意事項にも記載がありますが、一般的に0℃〜35℃の環境での使用が推奨されています。
この基準を逸脱しての利用は、バッテリーの放電効率が悪くなり通常よりもバッテリーが早く減る原因にもなります。
実際にKDDIが2022年実験した、寒さによるスマホバッテリーへの影響調査の結果によると*以下のような実験結果が出ております。
「KDDI調査結果」
設定温度 | 設定環境 | 電源が落ちるまでの時間 |
---|---|---|
25℃ | 空調が効いた部屋 | 5時間46分 |
0℃ | 冬の東京 | 4時間17分 |
−20℃ | 冬の北海道 | 2時間25分 |
この実験で確認できるのは、通常気温時の使用よりも寒い環境下での使用の方がスマホバッテリーの持ちは半分程度に低下することです。
これは、寒さによりリチウムイオンバッテリー内の電解液粘度が増し、電荷イオンの移動が鈍化することが要因とされます。
また、寒い環境では同様の現象によりスマホバッテリーに充電できる最大容量が低下してしまうので、本来充電可能な容量分を充電できないためにバッテリーが早く減ると感じることがあります。
前述のようにスマホのバッテリーには推奨温度があります。
特に低温下においては、バッテリーに大きなダメージを与える可能性があるので、極度の低温時においては劣化を防ぐために電池保護機能が作動して電力の供給を抑えてしまいます。
電池保護機能が作動すると、電池の持ちが悪くなることがありバッテリーの消費が激しくなります。
寒い時期にスマホバッテリーを長持ちさせる対策には、次のようなものがあります。
外気が冷たい外でスマホを使用すると、端末が急激に冷えることになります。
そのために、寒い日にはあまり外で利用しないようにして、屋内に入った際に利用することでバッテリーが冷たくなるのを予防し、バッテリーを長持ちさせることができます。
スマホを利用しない場合には、カバンやポケットにそのまま入れるのではなくタオルやハンカチに包んでから入れると冷えすぎるのを緩和できるので効果的です。
また、手ぶらで移動する際にはコートの外側のポケットなどよりも、内ポケットなど体温の恩恵を受けやすい箇所にしまうと良いでしょう。
また、スマホケースの選定でも冷えに対して効果的な方法もあります。
頑丈で安心なステンレス製のスマホカバーなどを利用している場合には、外気温度の影響を受けやすいのであまり好ましくありません。
保温性のあるシリコン樹脂や革製、ABS樹脂などのカバーの利用が低温時にスマホが冷えすぎるのをある程度抑える効果があるので寒さ対策として有効です。
前述のような寒さ対策と合わせて利用すると効果的ですが、省エネモードを利用してそもそもの電力消費を抑える対策も有効です。
省エネモードにすることで、画面の明るさを自動的に調整したりWi-Fiをオフにすることや、通知機能を自動的にオフにすることができるので効果的です。
充電できない環境下で過ごす際には、省エネモードの利用や外出先で充電することができるモバイルバッテリーを準備しておくと良いでしょう。
スマホバッテリーを長持ちさせるための対策と思っていても、実は次のようなことを行うと故障する危険があります。
外気温が低い場合には、スマホの内部に結露が発生するので注意が必要です。
寒い外から帰宅して、冷たくなったスマホをすぐに温めてしまうとスマホ内部に結露が発生してしまうことがあります。
スマホ内部に結露が発生すると、内部基盤がショートして故障の原因になります。
スマホが冷たい状態はよくありませんが、寒暖差を激しくしすぎるとスマホには逆効果になるので注意しましょう。
冬に利用することが多い使い捨てカイロを利用するのも、あまり好まれることではありません。
使い捨てカイロの利用は、主に雪が降るような季節での利用が多いのでそこまで熱いとは感じにくい環境ですが、実は最高温度が60℃〜65℃にもなります。
カイロの使用で前述のような結露の原因になるのとともに、スマホが高温になるとカメラ機能が一時的に利用できない現象や、携帯電話が省電力モードになり電波が弱くなったり、アプリ機能の低下やフレームレートの低下なども起こります。
スマホが高温になることで、機械部分やスマホバッテリーに過度の負担をかけることになるので注意しましょう。
上記のような対策を行っても、スマホバッテリーの減りが早くなり状態が解消されないことがあります。
要因としては、そもそもバッテリーの寿命が近づいてきている場合や、アプリ同士の相性が悪く意図しない状態でアプリが起動して電池を浪費していることなどがあります。
また、ウイルスなどに侵されている場合にもスマホバッテリーが急激に減るような現象が発生します。
このような場合には、スマホ修理の専門業者に一度見てもらい状態を確認してもらうと安心です。
寒いとスマホバッテリーの減りが早くなる原因や、スマホの寒さ対策について、寒さ対策をする際の注意点などを解説しました。
KDDIの調査にもあるように、スマホバッテリーは寒い環境で利用すると著しく機能が低下します。
寒い環境下で利用する際には、スマホが冷えすぎないように各種対策を行うことで快適に使用することができます。
また、使い捨てカイロで温めるというような寒さ対策として良いと思っていることでも、実はスマホにとって悪影響を与えることがあります。
注意点に関しては、今一度よく確認して対策を行うようにしましょう。
スマホバッテリーが早く減りすぎる現象が解決できない場合には、寒さ以外の面で携帯に不調が発生していることが考えられます。
どのような対策をしたら良いのか分からない場合には、一度スマホ専門の修理業者に相談してみてはいかがでしょうか。
株式会社GO REPAIR 代表 森井優介
5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペア設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したGOリペア協会の代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。