コラム
Column
スマホの音が出ない原因とは?対処方法や修理方法について
コラム
Column
「急にスマホから音が出なくなった」「イヤホンを差しても音が聞こえない」といった経験はありませんか?
日常生活に欠かせないスマートフォンの音が聞こえなくなると、動画視聴や音楽再生、通話などができなくなり非常に不便です。
本記事では、スマホの音が出なくなる主な原因と、自分で試せる対処方法、そして修理が必要な場合の依頼先について詳しく解説します。
本記事を読めば、突然のスマホの音トラブルにも落ち着いて対応できるようになるでしょう。
スマホの音が出ないというトラブルは、大きく分けて以下の2つの状況が考えられます。
まず考えられるのは、イヤホンやヘッドフォン、Bluetoothスピーカーなどを接続していないにもかかわらず、スマホ本体のスピーカーから音が出ないケースです。
この場合、着信音や通知音、アラーム、動画や音楽の音声など、スマホから発せられる全ての音が聞こえなくなります。
次に、イヤホンやヘッドフォンをイヤホンジャックに接続したり、Bluetoothイヤホンをペアリングしたりしているにもかかわらず、接続した機器から音が出ないケースです。
この場合、スマホ本体のスピーカーからは音が出るのに、イヤホン等からだけ音が聞こえない、あるいはその逆のパターンもあります。
特定のアプリでのみ音が出ないといった限定的な症状も、このケースに含まれます。
スマホの音が出なくなる原因は多岐にわたります。
ここでは、イヤホン等を接続していない場合と、接続している場合に分けて、考えられる主な原因をみていきましょう。
スマホ本体のスピーカーから音が出ない場合、以下のような原因が考えられます。
最も基本的な原因として、スマホ本体のメディア音量や着信音量、通知音量が意図せずゼロまたは最小になっている可能性があります。
特にAndroidスマホの場合、「メディアの音量」「通話の音量」「着信音と通知の音量」「アラームの音量」などが個別に設定できるため、確認すべき項目が複数あります。
iPhoneの場合も、コントロールセンターや設定アプリから各音量を確認しましょう。
スマホ本体の音量設定とは別に、特定のアプリ内で音量設定がミュートまたはゼロになっている場合があります。
例えば、ゲームアプリや動画再生アプリ、音楽アプリなどには、独自の音量調整機能やミュートボタンが搭載されていることが多いです。
いつも使っているアプリで突然音が出なくなった場合は、まずそのアプリ内の設定を確認してみましょう。
マナーモードやサイレントモードがオンになっていると、着信音や通知音が鳴らなくなります。
意図せずマナーモードやサイレントモードをオンにしてしまっている、あるいは解除し忘れているケースは少なくありません。
Bluetoothがオンになっており、過去にペアリングしたイヤホンやスピーカー、カーオーディオなどに自動的に接続されていると、スマホ本体のスピーカーからは音が出ません。
これは、音声出力先がBluetooth機器に切り替わっているためです。
普段使用しているワイヤレスイヤホンなどが近くにある場合や、車のエンジンをかけた際に自動で接続される設定になっていると、気づかないうちにこの状態になっていることがあります。
スマホの画面上部にBluetoothのアイコンが表示されていないか確認しましょう。
上記のような設定を見直しても改善しない場合、スマホ本体のスピーカー自体が物理的に故障している可能性があります。
スピーカー部分に水がかかった、スマホを落下させた衝撃で内部の配線が断線した、経年劣化でスピーカーユニットが破損した、といった原因が考えられます。
スピーカーの故障が疑われる場合は、自分での対処は難しいため、専門の修理業者へ相談しましょう。
イヤホンジャック内部に異物が詰まっていたり、イヤホンを接続していないにもかかわらずスマホが「イヤホン接続中」と誤認識していたりする場合、本体スピーカーから音が出なくなることがあります。
これは、イヤホンジャックの接触不良や内部ショートが原因で起こる現象です。
頻繁にイヤホンの抜き差しを繰り返したり、イヤホンジャックにホコリや水分が侵入したりすることで故障のリスクが高まります。
イヤホンやヘッドフォンを接続しているのに音が出ない場合は、以下の原因が考えられます。
有線イヤホンを使用している場合、スマホのイヤホンジャック内部にホコリや糸くず、皮脂などの汚れが溜まっていると、イヤホンプラグとの接触不良を引き起こし、音が出なくなることがあります。
特に、カバンやポケットにスマホをそのまま入れていると、ゴミが侵入しやすくなります。
イヤホンジャックの穴を覗き込み、異物が見える場合は清掃が必要です。
ただし、内部を傷つけないよう慎重な作業が求められます。
イヤホンプラグがイヤホンジャックにしっかりと奥まで差し込まれていない場合や、プラグ部分が汚れている場合も、接触不良で音が聞こえなくなる原因となります。
また、イヤホンケーブルの根元部分や途中で断線しかかっている場合も、片耳だけ聞こえない、音が途切れる、全く聞こえないといった症状が現れます。
別のイヤホンを接続して問題なく聞こえるようであれば、イヤホン側の問題である可能性が高いです。
Bluetoothイヤホンやスピーカーを使用している場合、ペアリング設定が正しく行われていない、あるいは何らかの原因で接続が解除されてしまっていると音が出ません。
スマホ側のBluetooth設定がオフになっている、イヤホン側の電源が入っていない、充電が切れているといった基本的な見落としも考えられます。
また、多くのBluetooth機器は一度に複数のデバイスと接続できない場合があり、他の機器に接続されたままになっている可能性も考慮しましょう。
スマホのアクセシビリティ設定の中に、左右の音量バランスを調整する機能があります。
この設定が意図せずどちらか一方に偏っていると、片方のイヤホンからしか音が聞こえない、あるいは極端に小さい音量になってしまうのです。
特に、中古のスマホを購入した場合や、他人が設定を変更した場合などに起こりうる原因です。
イヤホンやヘッドフォン自体が故障している可能性も考えられます。
ケーブル内部の断線、スピーカーユニットの破損、Bluetoothイヤホンの場合は内蔵バッテリーの劣化や電子回路の不具合などが原因となり得ます。
別のスマホや音楽プレイヤーに接続しても同様に音が出ない場合は、イヤホン等の故障が濃厚です。
長年使用しているイヤホンであれば、経年劣化も考慮に入れましょう。
スマホの音が出ない原因が特定できない場合や、設定を見直しても改善しない場合に試せる基本的な対処方法を紹介します。
多くのスマホの不具合は、一時的なソフトウェアのエラーやメモリ不足が原因で発生します。
スマホを再起動することで、システムがリフレッシュされ、問題が解消されることがあります。
電源ボタンを長押しして再起動オプションを選択するか、機種によっては音量ボタンとの同時押しで再起動が可能です。
再起動には数分かかる場合がありますが、まず試してみる価値のある対処法です。
スマホ本体の外観を確認し、スピーカーの穴やイヤホンジャック部分に物理的な破損や汚れがないか目視で確認します。
スピーカーのメッシュ部分にホコリが詰まっている場合は、乾いた柔らかい布やエアダスターで優しく取り除いてみましょう。
イヤホンジャック内部に異物が見える場合は、爪楊枝の先で慎重にかき出すか、エアダスターで吹き飛ばすことを試みます。
ただし、内部を傷つけないように細心の注意が必要です。
また、スマホが水濡れした形跡がないかも確認してください。
もし水に濡れている場合は、内部が腐食している可能性があります。
上記の対処方法を試す前に、または試しても改善しない場合に、改めて確認すべき設定項目があります。
前述の通り、Bluetooth接続が意図せずオンになっていて、他の機器に音声が出力されている可能性があります。
スマホの設定画面からBluetoothの項目を開き、現在接続されている機器がないか、またBluetooth機能自体がオンになっていないか確認しましょう。
もし不要なBluetooth機器に接続されている場合は接続を解除し、Bluetooth自体を使用していないならオフにしてください。
スマホの側面にある音量ボタンを操作して、音量が適切に設定されているか確認しましょう。
Androidスマホの場合は、音量ボタンを押した際に表示される音量バーの横にある設定アイコンをタップすると、より詳細な音量設定画面にアクセスできます。
iPhoneの場合は、「設定」アプリ内の「サウンドと触覚」から着信音や通知音の音量を確認・調整できます。
また、コントロールセンターからもメディア音量の調整が可能です。
特定のアプリの音が出ない場合は、そのアプリ内の音量設定も併せて確認しましょう。
マナーモードやサイレントモードが有効になっていないか確認します。
iPhoneの場合は本体側面のサイレントスイッチがオレンジ色になっていないか、Androidスマホの場合はクイック設定パネルや設定アプリ内のサウンド設定でマナーモードがオンになっていないかを確認してください。
これらのモードがオンになっていると、着信音や通知音が鳴りません。
意図せずマナーモード・サイレントモードの設定をしてしまっているケースが多いため、必ず確認しましょう。
上記すべての対処法や確認事項を試してもスマホの音が出ない問題が解決しない場合、本体のスピーカーやイヤホンジャック、内部基板などが物理的に故障している可能性が高いです。
その場合は、専門の業者に修理を依頼しましょう。
主な修理依頼先としては、「キャリア」「メーカー」「街の修理店」の3つが挙げられます。
docomo、au、softbankといった大手キャリアや、楽天モバイルなどのMNO、一部のMVNOでは、自社で販売したスマホの修理を受け付けています。
キャリアショップの店頭で相談し、修理を申し込むことが可能です。
キャリア独自の保証サービスに加入している場合は、修理料金の割引や交換対応が受けられます。
ただし、修理期間が比較的長くかかる傾向があり、場合によっては代替機の手配が必要です。
また、修理内容によってはデータが初期化される可能性があるため、修理依頼の前に必ずバックアップしておきましょう。
Apple、Google、SONY、SHARPなど、スマホ本体のメーカーに直接修理を依頼する方法です。
メーカーのウェブサイトやサポート窓口から申し込み、指定された方法で対応してもらいます。
メーカー保証期間内であれば無償修理の対象となる可能性がありますが、保証期間外や過失による故障の場合は有償修理となるため注意しましょう。
また、修理料金はメーカーや機種、故障内容によって異なります。
キャリア修理と同様に、データ初期化のリスクや修理期間を考慮してください。
街の修理店に依頼する方法もあります。
街の修理店は駅の近くや商業施設内などアクセスしやすい場所に店舗を構えていることが多く、予約なしで即日修理に対応してくれる場合もあります。
修理料金は店舗や修理内容によって異なりますが、正規修理よりも安価で済むケースや、データそのままで修理してくれる場合があるのがメリットです。
一方で、メーカーやキャリアの公式保証が適用されなくなる可能性や、修理に使用される部品が純正品でない場合があるといったデメリットも理解しておく必要があります。
修理実績や口コミ、料金体系などを比較検討し、信頼できる店舗を選びましょう。
スマホの音が出ないトラブルが発生した際、まずは設定の確認や再起動といった自分でできる対処法を試してみてください。
それでも改善しない場合は、スピーカーやイヤホンジャックなど、スマホ本体の故障が考えられます。
そのような場合は、街の修理店への相談がおすすめです。
街の修理店では、専門知識を持つスタッフがさまざまな機種のトラブルに対応しており、原因の特定から修理までスムーズに進めてくれます。
信頼できる修理店に気軽に相談してみてください。
株式会社GO REPAIR 代表 森井優介
5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペアを設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したGOリペア協会の代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。