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iPhoneの水抜き方法とは?水没させて音割れが出ているときの直し方
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iPhoneの障害の一般的な原因の一つとして挙げられるのが「水没」です。
トイレやお風呂、水溜まりなど、普段の生活の中で水没にさらされるリスクは思っている以上に多いです。
夏はプールや海で、冬は雪の中でiPhoneを誤って水没させてしまう事例が多く報告されています。
水没したiPhoneでは、スピーカーに問題が生じることがよく報告されています。
スピーカーから音が出なくなったり、歪んだ音になったりする他、音質が低下することもあります。
スピーカーの故障は、音楽や映像を楽しむだけでなく、通話などにも影響を及ぼす可能性があります。
iPhoneを水没させた際には、まず電源を切って、その後水分を取り除く必要があります。
なぜなら、水分が内部に含まれたまま使用すると、内部にある回路に支障をきたす恐れがあるからです。
しかし、適切ではない水抜き方法を行うと、修理を困難にする可能性があるため、慎重に行わなければなりません。
そこでこの記事では、水没によるiPhoneスピーカーの問題を修復する方法について解説します。
Contents
iPhoneが水没した場合、速やかに水抜きを行う必要があります。
水没してしまったらできるだけ早く水抜きができるように準備しておきましょう。
まずはiPhoneの水没時の基本的な水抜き方法をご紹介します。
iPhoneを水没させてしまった場合、大抵電源がオンの状態になっているでしょう。
iPhoneを濡れたまま使用すると、内部の基板がショートしてしまい、故障する恐れがあるため、まずは急いで電源をオフにしましょう。
もし基板がショートした場合、感電のリスクもあります。
同じ理由から、iPhoneを濡れたまま充電するのも避けましょう。
iPhoneが水没して電源が入らないことや、画面が真っ暗になることもありますが、その際でもすぐに充電するのはNGです。
iPhoneが水没した後に、電源を入れるのは完全に乾いた後でなければなりません。
またiPhoneに保存されたデータを取り出そうと、濡れた状態のままコンピュータに接続するのも、ショートの原因になるのでおすすめできません。
基板が故障して修理する必要がある場合、修理費用が高額になるケースが多いです。
できるだけ被害を抑えるため、iPhoneが水没したときには、まずは電源を切るということを覚えておきましょう。
また、電源を切った後は、SIMカードも取り外しましょう。
水没した場合、スマートフォンの内部まで水が浸入している場合があるため、SIMカードをそのままにしておくことは避けた方が良いです。
水分を拭き取るときは、吸水性の高いタオルやキッチンペーパーなど乾燥した布を使用し、スマートフォンのケースや保護フィルム、スマホリングなどのアクセサリーは、本体から取り外してください。
iPhoneの本体から取り外せる部分は、すべて外した状態で丁寧に拭きましょう。
特に充電端子やイヤホンジャックなどの端子部分の水分は重点的に拭き取る必要があります。
これらの部分には、電子回路が集中しているため、水分を完全に拭き取らないと将来的に故障の原因になる可能性が高いです。
また、外側だけでなく、SIMカードが収納されていたソケットも丁寧に拭いてください。
ただし、力強く拭くと本体を傷つけることがあるため、注意が必要です。
丁寧に優しく拭くことを心がけましょう。
iPhoneの水分をふき取った後は、充分に乾燥させてください。
外見だけでなく、内部に水分が残っている可能性があるため、できるだけ長めに乾燥させましょう。
目安としては、最低でも24時間は電源を入れないでください。
完全に乾燥していない状態で電源を入れると、故障の原因につながります。
iPhoneが一時的に使用できなくなりますが、じっくりと時間をかけて十分に乾かしてください。
水没したiPhoneを乾燥させる方法として一般的なのが、ジップロックを使用することです。
ジップロックは、スーパーマーケットや大手のドラッグストア、オンラインで手に入れることができます。
iPhoneをティッシュなどで包み、ジップロックへ乾燥剤と共に入れて、そのまま放置し、そのまま時間をおくことで、iPhoneを乾燥させることができます。
乾燥剤はジップロックにできるだけ多く入れるとより効果的です。
iPhoneが水没した際は、できるだけ早く乾燥させることが必要ですが、乾燥剤を常時もっている方は少ないでしょう。
身近に乾燥剤を販売している店舗があれば、必要な時にすぐ手に入れることができますが、そのような環境が整っていない場合は対策が必要です。
乾燥剤を手に入れる手段が限られている場合、食品に同封されている乾燥剤を再利用すること良いでしょう。
ただし、劣化した乾燥剤は吸湿性が低下しており、効果が期待できないこともあります。
iPhoneが完全に乾いた後に電源を入れて、もし異常があれば、次に再起動をしてみてください。
スピーカーに関する不具合は、iPhoneを再起動させるだけで改善されることがあります。
ただし、再起動をしてスピーカーの異常が解消されたとしても、他の箇所に障害が残っている可能性も考えられます。
初めは問題がなくても、内部に水分が残っていると、時間が経つと故障する可能性があります。
しかし、本体が水没しているかをユーザーが正確に判断するのは容易ではありません。
スピーカーの問題が解消されたとしても、専門業者にチェックしてもらうことをおすすめします。
iPhoneが水没した場合、まず水抜き作業を行うことが必要です。
ただし、水抜きをしても解決しない場合もあります。
次に水抜き後でも問題が解決されない場合の解決策もご紹介します。
iPhoneのスピーカーの問題は、単に水の影響だけでなく、ホコリが蓄積されることによっても引き起こされる場合もあります。
水抜きだけでは問題が解決しない場合は、柔らかい布やティッシュなどを使用して、水だけでなくホコリや汚れなども取り除くようにしましょう。
これは本体もそうですが、スピーカーも同様です。
少し時間がかかるかもしれませんが、スピーカーを傷つけないためにも丁寧に拭き取りましょう。
掃除後、音楽などを再生して問題が解消されたかどうかを確認してください。
掃除をしても問題が解決しない場合は、異なる要因が考えられます。
この場合は自力で対処するのは難しいかもしれません。
修理業者へ依頼することも選択肢の1つとして考えてみましょう。
自己処理で水分を取り除いても問題が解決しない場合は、専門業者へ相談するのがおすすめです。
iPhoneの修理は、Apple以外のプロにもお願いすることができます。
Appleとその他の修理業者それぞれに修理を頼む方法を解説します。
AppleCare+は、Appleから提供されている、iPhone向けの保証サービスです。
iPhoneを購入する際に、AppleCare+に加入することを勧められたことがある方も多いのではないでしょうか。
AppleCare+に加入すると、保証期間が延長されたり、バッテリーの無料交換サービスが受けることができます。
さらに、修理費用が割引にもなるため、AppleCare+に加入している方で、修理が必要な際にはAppleCare+に問い合わせで直接依頼すると良いでしょう。
加入者は、Appleの修理サービスを2回まで、12,900円(税込)で利用可能です。
保証外での修理と比較すると、かなりお得な価格と言えます。
ご自身がAppleCare+に加入しているか不明な場合は、Appleの公式ウェブサイトで保証の状況やサービス期間を確認しましょう。
確認の際には、iPhoneのシリアル番号を入力する必要があります。
iPhoneのシリアル番号は、設定アプリ内の「一般」→「情報」から確認することができます。
AppleCare+に加入していなくても、Apple Storeへ持ち込めば、修理や交換の対応をしてもらえます。
近くにApple Storeがない場合は、郵送でiPhoneを送ることも可能です。
持ち込みでも郵送でも、修理をするには、事前に予約が必要です。
予約時には、手持ちのiPhoneのシリアル番号が必要となります。
郵送修理の場合、予約すれば、Appleが業者を手配してくれます。
送り状の作成は不要で、自宅に来た業者にiPhoneを渡すだけで修理を受けられます。
ただし、保証外のiPhoneの修理や交換をApple Storeで希望する場合、基本的に有償となります。
費用は機種によって異なりますが、おおよそ30,000円から80,000円ほどかかります。
機種変更の検討が必要なケースもありますので、頭に入れておきましょう。
iPhoneの修理を依頼する際には、街の修理店にも依頼することができます。
街の修理店では、料金がAppleよりも手頃で、即日修理が可能なケースも多いです。
そのため、AppleCare+に未加入の場合や、保証期間が終了している場合、またはできるだけ早く修理を行いたい場合などは、正規店以外の修理店も候補に入れると良いでしょう。
iPhoneを水没させた場合、正しい水抜き方法を知らないと、逆に故障の原因になる可能性があります。
水没した際に誤った対処をすしないため、下記で紹介するポイントをしっかり把握し、正しい手順を踏むようにしましょう。
iPhoneが水没してしまった時によくある間違いの一つが、本体を振ってしまうことです。
本体内部に水が入り込んだ場合、どれだけ振っても水が外部に排出されることはほぼありません。
むしろ、振ってしまうことで、返って余計に内部に水が侵入してしまうリスクも考えられます。
本体内部に水が行き渡り、水没しても無事だった部分までが故障する危険性もあるため、絶対に振らないようにしましょう。
またiPhoneを振った拍子に、誤って手から滑り落としてしまう可能性もあります。
二次被害を防ぐため、焦らず冷静に対応することを心掛けましょう。
乾かすという印象から、iPhoneをドライヤーで乾かそうと考える方も多いですが、これは機器の故障を招く可能性があるため、ドライヤーを使用することは絶対に止めておきましょう。
iPhoneなどの高度な精密機器は、非常に熱に弱いです。
そのため、ドライヤーの熱風を当ててしまうと、基板などが損傷し、壊れてしまう可能性があります。
海水やジュースなどの真水以外で濡れた場合は、ドライヤーの熱風で焦げ付く恐れもあります。
では、冷風で乾かせば良いのかと思われるかもしれませんが、ドライヤーの冷風も返って内部に水を浸透させてしまうリスクがあります。
そのため、ドライヤーを使用してiPhoneを乾かすのは止めましょう。
iPhoneが水に浸かってしまった場合の対処法や注意事項について解説しました。
結論として、iPhoneが水没してしまった際には、なるべくデバイスを動かさずに十分に乾燥させることが最も適切です。
応急処置を行っても、スマホの状態が正常に見えても、内部に水滴が残っていると後で問題が発生する可能性があるため、修理店で点検してもらうと安心です。
株式会社GO REPAIR 代表 森井優介
5年以上スマホ修理業界に従事する中で、スマホのプロが日本全国誰の近くにもいる社会を作りたいと考え、ゴーリペア設立。
さらにスマートフォンのプロをより身近に増やすことで、修理はもちろんのこと「もっと快適に使えるように」「大きなトラブルにならないように」したいという想いから、スマホ修理資格の確立したGOリペア協会の代表も兼務しており、スマホ修理業界をけん引している。